23年1月にみたもの
ネタバレっぽい話があります。 読み切りはいっぱい読んでるけど本当にキリがないので四半期に一度まとめます!
作品
映画
思い出のマーニー
かなり好きな話だった。
「外側」である杏奈について共感する部分があった。自分が思ってもいないことを口に出してしまうことはおれもよくあり、困る場面がある。おれは自分を"普通"であると感じるが、杏奈は「普通になりたい」と思うほどに環境や容姿などが周囲の人間とは大きく異なるので、そういった面は違うけれど。
一貫して「外側の存在」を通じて杏奈は大きく成長するのが面白かった。そうやって成長を遂げられたあとには「内側」へと入る準備はできていくのだろうし、杏奈はどちらの人にも寄り添えるのだと思う。
Twitterを見ていると、杏奈がマーニーに惹かれたことをルッキズムであると主張している人が多くて悲しかった。たしかにマーニーは美しい(ふうに描かれている)ため否定はできないが、マーニーが"田舎町の屋敷にいるハーフの令嬢"というまさに「外側」の存在であること、結果論的に血縁の繋がりがあることが要因としては大きいだろうと思う。また、信子ちゃんは確かに善性には溢れており年不相応な大人びた面をもつが、真っ当に「内側」の人間であるため、その優しさやお節介を無碍にして憤ってしまう杏奈にも一定の理解は示せるように思う。
スタジオジブリさんへ。サブスクリプションをぜひお願いします。
イコライザー
人に勧められて観た。面白かった。ツッコミどころは多いけど、ロバートが格好いいので全部許されてた。
ツッコミどころは多い一方で心情描写は無理がないものが多いので納得しながら見られた。続編も見たい気持ちへ。
かがみの孤城
思い出のマーニー放映時のCMと友人のすすめで観に行ってきた。
面白かったし、感動した。
時系列のギミックが単純ではあるけどキレイでよかったし、ヒントの提示も細かいながらしっかりしていて良かった。おれはマサムネのゲーム機で違和感を持って『君の名は。』のギミックに思い当たった。みんなはどこで気づいたかな? 一方で喜多嶋先生のところは気づくのがだいぶ遅かった。リオンに記憶が残るのはこれ以上ない"善処"でオオカミさまありがとう…となった。アキにも記憶が残っているように思うけど、どうなんだろう…?
原作が児童文学とのことだが、そういった媒体の中で「いじめをする人間はどうせどこにでもいる」ということを共有しているのはすごいと思った。学校社会・地元社会は当時の自分たちにとっての世界のすべてで、閉塞感に耐えられないよなということを再確認した。『スタンド・バイ・ミー』でも同様のことを考えた記憶がある。
今年の初映画館はこの作品だったけど、この作品で良かったな。
マンガ
ひゃくえむ。
40話でこんなに描けるんだ…という感動に。チ。の作者さんらしい。
九龍城でもう一度
面白いっ!かわいい!
タイトルが割とすぐ回収されるんだけど、そこが良かったな。『久保さんは僕を許さない』のタイトルの意味を理解したときも感動したのを思い出す。
逢沢小春は死に急ぐ
ジャンプラの試読で。ヤンジャン連載っぽい。
まだ数話しか読めないけど、すごく続きが楽しみ。
「積極的安楽死」が許容された日本で、学校生活とかも決して我々の世界にあるものと同じわけではないんだけれど、延長線上にあってもおかしくないような世界に思える。
結末はすでに提示されてはいるのだけれど、そこに至るまでがどうなるかが楽しみ。しかし、この逢沢小春とかいう女は自分が死ぬことを心に決めておきながらトキくんみたいないい子を彼氏にするのは利己的だなと思った。弟のために死ぬことを決めているのはなおさら。でも、小春がトキくんのことを気に入るのは、わかるぜ…。
評論など
幸福の「資本」論
人におすすめされたので読んでみた。おれ自身の目標を再考するにあたっても有効な部分があったと思う。
主張の雰囲気は、
- 幸福は「金融資産」「人的資本」「社会資本」の3変数によってきまるものである
- 幸福の出力はブラックボックスで、人によって異なる
- 各変数が閾値に到達しているかどうかで人を分類可能で、 23 通り存在する(帯のピラミッド)
- 3つすべてを満たすことは難しいので、概ね2つを満たすことが理想的となりそう
で、あとに各論が続くような感じ。
文章もおれにとってはすごく読みやすい感じだった。というのも、理系チックな表現が多く、親しみがあったから。今は講義で幸福についてやっていることもあり、色々興味が広がる感じがしてよかった。
BODY SHARING 身体の制約なき未来
まだ読んでる途中。かなり面白い。"体験"とは何なのかを考えなおすきっかけになった。
自分がネタバレが得意ではない理由とかはこの辺に理由があるのかなと思った。
他
面白かったけどカテゴリに困った。あと7つの習慣を買ったのでそのうち読む。